□鶴乃里生原酒 蔵元コメント
色調には透明感があり、明るく、淡いイエロー。
香りはバナナ様の落ち着いた果実香の他、
(ローストしたものではない、生の)アーモンド様の
甘やかな香り(杏仁豆腐のような香り)や稲わらを
思わせる香ばしさがほのかに感じられる。
口に含むと上品な甘味と旨味が広がり、鮮烈な
酸味とアルコールのボリューム感を伴って、
骨格のあるしっかりとした味わいに仕上がっている。
また、この酸味とアルコールが、波がサッと
引くような後口のキレにも繋がっている。
上槽から1か月ほどが経過し、香味のフレッシュ感は
やや後退したものの、味わいにふっくらとした丸みと
落ち着きが出てきた印象。
兵庫県三木市吉川町産山田錦という良質米由来の
旨味・エキス分が素直に表現されている。
当社の『山生』と飲み比べてみても面白い。
『山生』と『鶴生』、共に力強い味わいだが
力強さの質が異なる。
『山生』はマッチョでパワフル、
『鶴生』はより筋肉質で引き締まった印象。
造りの違いが良く表れている。
(好みもあるが)飲み頃温度は10℃以下を
お勧めする。
生酒としての香味特長を最も好ましく感じられる。
ここから温度を高くしていくと、良く言えば丸く
まったりとした味わい、悪く言えばダレ気味で
ぼんやりとした味わいとなる。
https://jizakewine.com/sake/kikuhime/kikuhime_turunosato_nama.htm