ジャン=ポ-ル・メッテ(Jean-Paul Mette)は、知る人ぞ知るフランスのオー・ド・ヴィ界の第一人者で、アルザス地方のリボーヴィレ(Ribeauville)に本拠を置き、伝統的なアルザスのマールやフルーツ・ブランデーの他に、様々な種類の植物から仰天するようなオー・ド・ヴィを造っています。 ジャン=ポール・メッテの創設は1960年代。当初はミラベルや木イチゴといった伝統的なオー・ド・ヴィだけを蒸留していたメッテですが、持ち前の好奇心から、次々と新しいオー・ド・ヴィを開発していきます。例えばトリュフやアスパラガス、タンポポの花、胡椒、にんにく、バジリコ、ミント、バニラ、コーヒー、カカオ、アーモンド、バナナ、パイナップルなど、果たしてオー・ド・ヴィが造れるのか?と思えるような素材から、メッテは、蒸留職人としての伝統技法を遵守しながらも、「蒸留の天才」と呼ばれた才能を発揮し、独創的なオー・ド・ヴィを完成させていったのです 現在、メゾンはジャン=ポール・メッテの代子であるフィリップ・トラベと妻のナタリーによって運営されています。フィリップは1985年以来メゾンで働き、ジャン=ポール・メッテから全ての秘伝・秘法を伝授されてメゾンを引き継ぎ、今日のメゾンの名声を確立していったのです。現在、ジャン=ポール・メッテで造られているオー・ド・ヴィの種類は、なんと80種類にものぼり、それらのオー・ド・ヴィは、アルページュ、アラン・デュカス、ピエール・ガニエール、ミシェル・ブラ、ルカ・キャルトン、タイユヴァン、ラルンスブルグ、オーベルジュ・ド・リル、ラムロワーズ、ピラミッドなど名だたるレストランの食後酒のリストには必ず掲載されており、フランスでは「三ツ星レストランには不可欠な逸品」として絶大な名声を確立しています。