ボッキーノ社の設立は1898年。ピエモンテ州のカネッリに蒸留所を構えています。比較的規模の小さい生産者ながら高品質のグラッパを造る、と市場から評価されています。日本にはスタンダード品が入っていますが、今回は近年リリースされたばかりの新しいヴィンテージシリーズ「CANTINA PRIVATA」(カンティーナ・プリヴァータ)をご紹介いたします。なんとこのグラッパは最長で30年も木樽で熟成されており、なおかつヴィンテージが入っている大変珍しいグラッパなのです。ボッキーノ家が代々、良質の樽をスタンダード品に使わずに大切に保存してあった、いわばプライベートストック(カンティーナ・プリヴァータとは、プライベートセラーの意味です)。我々も実際にテイスティングしましたが、香りはスタンダードのグラッパにはないフルーティでフローラルな上品さがあり、なおかつぶどうの香味があふれています。味は木樽の影響はそれほど出ていないものの、長期熟成を裏付ける、複雑でスパイシーかつ柔らかさのある品質に仕上がっています。また熟成が長いヴィンテージでは、グラッパでは通常感じられない木樽からのタンニンがしっかり出ており、大変興味深い逸品です。コニャック等をお好きな方にもお勧めできるグラッパです。バローロ、バルバレスコ地区のネッビオーロ種が65%、アスティ地区のモスカート種が35%ブレンドされています。市場ではめったに見かけない長期熟成のヴィンテージグラッパ。この機会にぜひお買い求めください